P. Huynhらは「Myocardial infarction augments sleep to limit cardiac inflammation and damage (心筋梗塞は睡眠を増強して心臓の炎症と損傷を制限する)」の論文をNatureに掲載しました(Nature, 635(8037), 168-177 (2024))。Huynhらは心筋梗塞後に単球が脳へと動員され睡眠を増強し、これにより心臓への交感神経の出力を抑制し、炎症を抑え治癒を促すことをマウス及びヒトにより認められたことを報告しています。
脳に動員された単球は視床後外側核にて再プログラム化され腫瘍壊死因子(TNF)を産生します。このTNFがグルタミン酸作動性ニューロンと結合し、徐波睡眠圧と徐波睡眠量を増強させる事を明らかにしました。しかし、心筋梗塞後に睡眠を妨げると、心臓の交感神経入力が増加し、この結果単球の流入が増加し、二次的な心血管事象が起こりやすくなり、心機能の回復を低下させます。
即ち、彼らは心損傷後の睡眠は心臓への交感神経の入力を抑制し、炎症と損傷が制限されるデーターを示しています。日々の健康のために睡眠が如何に重要である事が判る論文です。
睡眠とは単に心身が休息している状態ではなく、体すべてに影響を与える重要な生活習慣であります。脳をはじめ、心臓や肺、胃腸、骨や筋肉、免疫、内分泌、泌尿器、皮膚などが睡眠中にどの様な状態になっているのか、睡眠不足によってどのようなダメージを受けるのかについて、世界中で研究されています。「眠っている間に体の中で何が起こっているのか」(西多昌規著、草思社)では様々な研究が一冊の本に纏められています。興味ある方は一読をお勧めいたします。
我々は良質な睡眠をサポートするサプリメント「睡宝(1包5g入り、30包1箱、税込み¥14,040-)」を提供しています。良質な睡眠により心臓以外にも脳機能の衰えを遅らせる事もわかってきました。「睡宝」で心身ともに健やかな日々を送りましょう。
*「睡宝」に関するお問い合わせは弊社ホームページのお問い合せよりアクセスしてください。
心筋梗塞と睡眠
2024/11/16