昨今コンドロイチンを配合した健康商品は数多くあります。正確にはコンドロイチン硫酸と言い、動物体内に見られるグリコサミノグリカン(ムコ多糖)の一種です。特に、軟骨、皮膚などの結合組織、脳などあらゆる組織に広く見られます。
コンドロイチン硫酸はその硫酸基の結合する位置や数によって主に5つ(A、B、C、D、及びE)の型に分類されます。A型コンドロイチン硫酸は哺乳類の軟骨、CやD型コンドロイチン硫酸はサメ軟骨に多く含まれています。B型コンドロイチン硫酸は豚の皮膚に多く含まれています。E型コンドロイチン硫酸はイカ軟骨に多く含まれており、コンドロイチンの中では唯一構成糖のN-アセチルガラクトサミンに硫酸基が2個結合しています。この僅かな構造の違いで生理活性が大きく異なってきます。
E型コンドロイチン硫酸を細胞に加えると骨形成因子(BMP)やオステオカルシン(OCN)の産生を誘導する、唯一のコンドロイチン硫酸である事を明らかにしました(第64回日本栄養・食糧学会大会講演要旨集、p.p.219 (2010))。これは単に軟骨に必要な成分を補うだけでなく軟骨周辺の細胞に働きかけて細胞自ら修復に向かわせる事を示しています。
この度、E型コンドロイチンを配合した弊社オリジナル商品「GAGs」のヒト試験でもこの効果が明らかとなりました。高齢の膝関節症を患っている男女15名にGAGsを摂取してもらい、2、6、及び8週間目に痛みの程度をNumerical Rating Scale(NRS)にて問診を行いました。2週間目には既に有意差が認められ、6及び8週間後も有意差が認められました。さらに、驚いたことに8週間目のNRSの有意差はp<0.01でした。この事からGAGsを摂取する事で膝関節症の痛みが軽減し、QOLの向上が見られました。この研究結果はJournal of Surgery に採択され2024年12月6日に公開されました。
(https://www.gavinpublishers.com/article/view/verification-of-the-effect-of-oral-intake-of-mgs-containing-e-type-chondroitin-gags-in-alleviating-symptoms-of-osteoarthritis-and-lumbar-spinal-stenosis-pain)
E型コンドロイチン硫酸
2024/12/10